AFRAが感じるワーケーション。
アーティストにとってのワーケーションとは
ー今日はありがとうございます。早速ですが、AFRAさんは、ワーケーションってご存知ですか?
AFRA: 今回初めて聞きました。

インタビュー時のAFRA氏
ー ワーケーションはアーティストのAFRAさんから見て、どんな印象でしょうか?
AFRA: ワーケーションっていうと、「ノマドワーカー」や、どこか気持ちがいい場所に泊まりに行って自由に自分のタイミングで仕事をするという印象です。今回初めて聞いた言葉でしたが、新しいムーブメントや新しいライフスタイル・ワークスタイルという印象を受けました。
僕自身ワーケーションをまだしたことがないので、自分がするってどういうことだろうって考えてみましたが、あ、これって音楽でツアーを回ることに似てるのかなって。
九州とかにライブでツアーに行った時に、毎日いろいろな会場に行ってライブをしたりするんですけど、その土地でレコード掘ったり、温泉に入ったりとしてて、めちゃめちゃ最高でして。それが僕にとっての仕事なので、これはワーケーションに近いのかなと思いました。
例えば、僕はスチャダラパーのANIさん、ロボ宙さんと三人でDonuts Disco Deluxeというグループをしてまして、そのグループで九州を回った時にも、その移動中に前夜ライブした音源を一緒に聴きながら移動したりしたんですね。移動してる時間などを通して新しいインスピレーションも生まれますね。

Donuts Disco Deluxeで九州を回った時の一コマ

左:Donuts Disco Deluxeのロゴ、右:左からAFRA氏、ロボ宙氏、スチャダラパーのANI氏
あと、普段出会うキッカケがない人と行く先々での出会い、街の話とかを聞くと普段考えないことを考える機会にもなり、アーティストやモノづくりする人には、すごくいい環境だったなと思います。
今はPCでも楽曲制作ができるので、ワーケーションのようにいろいろな好きな場所に行って楽曲制作もできますね。レコードとかもいろいろな土地でサンプリングしてみたいです。
旅先はもちろん、家族の住むイタリアで音楽制作ができる。
コロナウイルスが流行することで新しい可能性を感じた。
ー AFRAさんは、旅と音楽の関係性ってどう思いますか?
AFRA: ツアーも然りですし、土地に根付いた空気感とか音楽の響きや印象はかなり違うと思うんですよね。大阪と東京でも違うように、地域ごとで盛り上がり方が違かったり、シーンがありますよね。環境が違うと音楽の響き方とかも違ってくると思います。
僕もついこの間イタリアに行ってた間に、機材は全然ないんですけど、とりあえずビートボックス考えようとか思いましたね。その場所やその時に生まれるものがあるので、環境を変えると不思議と違うと思うので。
奥さんと娘がイタリアに住んでいるのですが、普通にイタリアにいる間も仕事ができて、オンラインで談義するお仕事とかもありました。

家族が住むイタリアでの写真
今は、オンラインでDJがライブもできる環境なのでその辺りも今後は力を入れていきたいです。
ワーケーション自体、僕にとってめちゃめちゃタイムリーでした。パフォーマンス然り、ワークショップ、ビートボックス講義とかもちょうど始めたところなんです。コロナウイルス流行を通じた新しい可能性は、今世界中始まったばっかりかと思うのですが、もっともっと可能性が増えることを想像すると楽しいです。僕も家族と住みながらイタリアで仕事ができるかもしれないと思ってます。
※イタリアでの制作風景
※AFRA氏のヒューマンビートボックス講座
アーティストができる地方創生の可能性。
アーティストが人と経済の循環をつくり、街をつくる未来。
ー アーティストにとってコロナウイルス流行によってどんな変化がありましたか?
AFRA: まず現場がなくなったので、直接お客さんに向かってライブをすることがほぼ皆無になりました。現在は、オンライン上でビートボックスをすることもありますが、対面のライブでしかできないパフォーマンスやお客さんの反応もあったんだなと実感しました。

イタリアの風景
オンラインの価値を今探しているような状態ですが、コロナウイルスが収束したら、オフラインはもちろんですが、オンラインも続ける気がします。
ただ、オンラインだと、沖縄から北海道まで遠くに住んでいる人がライブやイベントに参加できて、もう日本だけじゃなくて海外からも参加できる状態というのが良いですよね。
ー ありがとうございます。 コロナ禍でアーティストができる地方創生、地域に貢献できることはありそうでしょうか?
AFRA: 知り合いのアーティストでも地方創生の取り組みに参加している人は結構います。地方に住んでビートボックスをしている友達もいます。
僕が思う地方創生は、今までずっと都心で賄ってきた経済活動の後ろで、地方への目が蔑ろにされていたというものに焦点を当て、見直されてる運動というイメージです。
これからもっと大切になってくる取り組みで、未来に繋がる価値観だと思います。

インタビュー時のAFRA氏
僕はツアーを経験して思うのは、地方にライブに行くことでその地方にいる人達が集まってくる。そのコミュニティができると、またのその地方のコミュニティが盛り上がっていくっていう循環を感じます。
アーティストが持っている力っていうは音楽だったり絵だったり、もしかしたら料理かもしれないですけど、そういった人を惹きつけるモノが、今は場所を選ばずに、都心だけではなく、いろいろな地域でできることへの価値はとても感じます。アーティストを通じて、街を作ることができたらすごく素敵なことだと思います。
移動中や仕事中、シチュエーションで聞き分ける
ワーケーションのためのプレイリストを制作。
ー 今回AFRAさんに色々曲を作っていただきましたが、どのような思いで作ったか教えてください。
AFRA:
ただただ楽しく作りました(笑)
まず、とても嬉しかったのが、僕は基本的にヒューマンビートボックスとして活動してますが、今回はビートボックスを一つも入れずに制作できた点です。
ワーケーションは、移動や仕事中、寝る前、旅先でのランニング中、瞑想などいろいろなシチュエーションが考えられるので、一つに絞らずいろいろなパターンを制作しました。
全部で5つのプレイリストを作成してみたので、ぜひ聞いてみてください。
今後は、女性向けやリラックスしたい人むけのHealing Musicなども作ってみたいです。ワーケーションなので、仕事中に聞く音楽などを研究してみたいです。
あとは、僕のビートに併せて誰か他のアーティストに歌っていただいたり、地方の民謡や民族楽器と僕のビートボックスのコラボなどもしてみたいです。
ー ありがとうございました!!

AFRA氏の直筆サイン